受賞2025.10.09
北川進先生 ノーベル化学賞ご受賞に寄せて(錯体化学会 会長メッセージ)
本学会元会長であり名誉会員の北川進先生が、2025年のノーベル化学賞を受賞されることが発表されました。錯体化学会会員として初めてのノーベル賞受賞であり、北川先生が創出された多孔性配位高分子(PCP / MOF)を基にした配位空間の化学が、さらに高く、広く評価されたこと、心よりお慶び申し上げます。
北川先生が本学会会長として標榜されたDIEP (Discovery, Internationality, Encouragement, Publicity)の大切さが錯体化学内に浸透し、0から1を生み出す新たな発見を目指す研究の数々、討論会における70%近くの英語講演率や活発な錯体化学会主催の国際シンポジウムの開催、優秀な若い世代の研究者の躍進とその予備軍である若手の会会員数の大幅な増加、錯体化学会の論文誌としてCoordination Chemistry Research (COCR) 誌の創刊など、活発な学会活動として花開いています。北川先生のノーベル賞のご受賞を契機に、錯体化学のみならず日本の化学、世界の化学がますます活性化することを期待しております。
錯体化学会会長 田中健太郎